今夜も、抱っこしながらこの記事を開いてくれたのかもしれませんね。先に、いちばん知りたいことをお伝えします。夜泣きには個人差がとても大きいのですが、多くの場合は一歳半から二歳ごろにかけて、少しずつ落ち着いていくと言われています。そして、これは「いつか必ず今のままではなくなる」ものです。今が永遠に続くように感じても、季節が変わるように、子どもの眠りも変わっていきます。まずはそのことだけ、心の隅に置いてもらえたらと思います。
夜泣きはいつまで続く?見通しの目安
夜泣きが始まる時期も終わる時期も、本当に子どもによってちがいます。生後半年ごろから目立ってくる子もいれば、一歳を過ぎてから急に増える子もいます。だから「うちだけ長い」と感じてしまうこともあると思います。でも、まわりと比べる必要はありません。比べたところで、あなたの子はあなたの子のペースで進んでいくからです。
一般的には、言葉が増えて、昼と夜の区別がはっきりしてくるころから、夜中に起きる回数がゆっくり減っていくことが多いようです。それでも、一直線には減りません。良くなったと思ったらまた戻る。そんな波を、行ったり来たりしながら過ぎていきます。私自身、三人を育てる中で「もう卒業かな」と思った翌週にまた夜中の抱っこに戻ったことが、何度もありました。
だから、今夜の状態で先を決めつけないでほしいのです。今日がつらくても、それが明日も同じとは限りません。見通しはあくまで目安。あなたの子がその通りである必要はありません。ただ「終わりのない道ではない」ということだけは、どうか信じてください。
「いつまで」がわからないから不安になる
夜泣きのいちばんつらいところは、泣き声そのものよりも、「これがいつまで続くのかわからない」という点にあるのかもしれません。ゴールが見えていれば、あと少しと思えます。でも終わりが見えないと、心はどんどんすり減っていきます。私も、時計を見て「まだ二時か」とため息をついた夜を覚えています。
不安は、あなたが子どものことを真剣に考えている証拠でもあります。どうでもいいなら、悩みません。眠れないほど疲れているのに、それでも子どものそばにいる。それだけで、もう十分すぎるくらいがんばっています。
そして覚えておいてほしいのは、夜泣きは「あなたのやり方が悪いから」起きているわけではない、ということです。抱っこの仕方も、寝室の環境も、あなたのせいではありません。眠りの育ちには、その子なりの時間がかかるだけなのです。もし発達や体のことで気になることがあれば、ひとりで抱え込まず、小児科や自治体の相談窓口に声をかけてみてくださいね。話すだけでも、少し軽くなることがあります。
終わりが見えない夜の、心の持ちよう
見通しがわかっても、今夜がつらいことに変わりはありませんよね。だからここでは、続いている間の心の置き方について、少しだけお話しさせてください。
ひとつは、「今日を乗り切れたら十分」と考えることです。一週間先、一か月先を思うと、途方に暮れてしまいます。でも「今夜さえやり過ごせればいい」と範囲を狭めると、気持ちが少し楽になることがあります。朝が来たら、それはもう一日ぶんの勝ちです。
もうひとつは、自分を責める言葉を、そっと手放すことです。「私がちゃんとできていないから」と思いそうになったら、「今日もそばにいた、それで十分」と言い換えてみてください。同じ状況でも、自分にかける言葉ひとつで、しんどさの重さは変わります。
私は寝かしつけの音楽を作る仕事をしていますが、それは自分自身が、静かな音に何度も助けられたからです。眠れない夜に、そっと寄り添ってくれる何かがあると、孤独が少しやわらぎます。あなたにとってのそれが、音楽でも、温かい飲み物でも、この記事でも、なんでもいいのです。
今夜からできる、小さなこと
大きなことは何もいりません。今のあなたにできる範囲で、ほんの少しだけ試せることを並べてみました。合いそうなものだけ、つまんでみてください。
朝、少しだけ外の光を浴びる
カーテンを開けて、窓ぎわに立つだけでかまいません。朝の光を感じると、体のリズムがゆるやかに整っていくと言われています。子どもと一緒に、数分だけでも。
夜のあいだ、部屋を暗く静かに保つ
夜中に対応するときは、明かりを最小限にしてみてください。強い光や音が少ないほうが、大人も気持ちが張りつめにくくなります。スマホの画面も、ほどほどに。
寝る前の流れをゆるく決めておく
お風呂、着替え、少しの音楽、といった同じ順番をなんとなく繰り返すと、子どもが「そろそろ眠る時間」と感じやすくなることがあります。きっちりでなくて大丈夫です。
頼れる人に、半分だけ渡す
全部を自分で抱えなくていいのです。パートナーや家族に「今夜だけ代わって」と言えたら、それは弱さではなく、賢さです。言葉にしないと、周りは気づけないこともあります。
昼間、一緒に少しでも横になる
子どもが昼寝したら、家事は後回しにして、あなたも目を閉じてください。十分でも横になると、体は少し回復します。片づいていない部屋は、明日でも困りません。
今日できたことを、ひとつ数える
眠れなかった夜も、あなたは子どものそばにいました。それは立派な「できたこと」です。寝る前に、ひとつだけ自分をねぎらう言葉を思い浮かべてみてください。
過ぎてしまえば、という言葉について
「今だけだよ」「過ぎてしまえばあっという間」。そう言われて、うなずけないときもありますよね。渦中にいる人にとって、その言葉はときに遠く感じます。だから私は、無理に「今を楽しんで」とは言いません。つらいものは、つらい。それでいいのです。
ただ、私自身が振り返って思うのは、あの眠れない夜の記憶は、いつのまにか少しやわらかいものに変わっていた、ということです。当時は必死でした。でも今は、小さな体を抱いて揺れていた時間を、不思議と懐かしく思い出します。今のあなたにそう感じてほしいわけではありません。ただ「この時間は、いつか形を変えて残る」とだけ、お伝えしておきたいのです。
夜泣きの終わりは、ある日はっきり訪れるものではないかもしれません。気づいたら「そういえば最近、夜中に起きていないな」と、静かにやってくることが多いものです。その日まで、どうか自分をすり減らしすぎないでください。あなたが倒れないことが、いちばん大切です。
ここまで読んでくれて、ありがとうございました。眠れない夜を過ごしているあなたが、少しでも肩の力を抜けますように。今夜も、よくがんばっています。
寝かしつけの音楽を無料で配信しています。よかったら、静かな夜のおともに。
YouTube: https://www.youtube.com/@Baby_SleepLullabies /
長い手紙のようなnote: https://note.com/nennebaby
ひとりで抱えないでください
「消えてしまいたい」と感じるほどつらいときは、下記の窓口に連絡してください。深夜でもつながります。
- よりそいホットライン 0120-279-338(24時間・通話無料)
- こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556
お住まいの自治体の子育て相談窓口や、かかりつけの小児科でも相談できます。頼ることは、無理をしないための普通の選択です。



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