先に、いちばん伝えたいことを書きます。寝返りが始まってから夜中に起きるようになるのは、多くの赤ちゃんに見られる時期の変化です。あなたの寝かしつけが下手になったわけでも、何かを間違えたわけでもありません。今できるのは、寝返りしても安心な寝床に整えることと、あなた自身がなるべく休める工夫を持っておくこと。この二つで、少し肩の荷が軽くなることがあります。
今夜も何度も起きて、うとうとする間もないまま画面を見ているのかもしれませんね。まずは、ここまで頑張ってきたことを、そっと受け取ってください。
寝返りが始まると夜中に起きるようになるのはなぜか
昼間に新しく寝返りを覚えると、赤ちゃんはその動きを何度も繰り返したくなるようです。私自身、子どもたちを育てるなかで、昼に覚えたことを夜の眠りの浅いときにもやろうとする姿を見てきました。眠りが浅くなる瞬間に体が動いて、うつ伏せになって、そこで目が覚めてしまう。そんな流れがあるように感じています。
それまでよく眠っていた子が、急に夜中に何度も起きるようになると、「何か悪いことをしてしまったのかな」と不安になりますよね。でも、体が大きく育っているサインでもあります。できることが増える時期は、眠りが一時的に不安定になることが少なくありません。しばらくすると、寝返りにも慣れて、また落ち着いてくることが多いです。
とはいえ、その「しばらく」の間が、親にとってはとても長く感じられます。だからこそ、今の時期をなんとか乗り切るための考え方と、寝床の整え方を、順番に見ていきましょう。もし発熱や、泣き方がいつもと明らかに違うなど、体調で気になることがあれば、小児科や自治体の相談窓口に頼ってくださいね。
この時期をどう受け止めるか
夜中に何度も起きられると、心がすり減っていきます。私も、やっと寝たと思ったら数十分でまた泣き声、ということを何度も経験しました。そのたびに「いつまで続くんだろう」と思いました。だから、まず「これは一生続くわけではない」と、自分に言い聞かせるだけでも少し違います。
この時期は、赤ちゃんを完全に起きないようにすることを目標にしなくて大丈夫です。寝返りを覚えたばかりの体は、そういうふうにできています。それより、起きてしまったときに、あなたも赤ちゃんも大きく崩れずに済む形を用意しておくほうが現実的です。
もうひとつ、大事にしてほしいことがあります。夜中の対応を、できるだけ一人で抱え込まないことです。パートナーがいるなら、時間で区切って交代する。難しい日は、昼間に少しだけでも横になる。完璧に整える必要はありません。眠れる人が、眠れるときに眠る。それだけで、翌日の心持ちが変わってきます。あなたが倒れないことが、いちばん大切です。
寝返りしても安心な寝床の整え方
寝返りが始まったら、寝床の見直しをしておくと安心です。難しいことではなく、周りにあるものを減らしていくイメージです。
敷布団やマットレスは、やわらかすぎないものを選ぶと、顔が沈み込みにくくなります。掛け布団が顔にかかりやすいと感じるなら、季節に合わせて着るタイプのものを使い、大きな布を減らすのもひとつの方法です。枕やクッション、ぬいぐるみは、眠る場所からいったん外に出しておくと気持ちが楽になります。
ベビーベッドを使っている場合は、柵の高さや、赤ちゃんが柵の間に手足を入れないかを確認しておきます。ベッドの中に、ひも状のものやスタイが残っていないかも、寝る前にひと目で見ておくと安心です。私は毎晩、寝かせる前に寝床をぐるりと見回すのを習慣にしていました。ほんの数秒ですが、それだけで自分の気持ちが落ち着きました。細かく調べたいことがあれば、自治体の乳幼児向けの案内も頼りになります。
今夜からできること
大きなことはしなくて大丈夫です。今夜からできる小さなことを、いくつか挙げておきます。できそうなものだけ、ひとつ試してみてください。
寝床の周りのものを減らす
眠る場所から、枕やぬいぐるみ、余分な布を外しておきます。寝返りしても顔の周りに何もない状態にしておくと、あなた自身も安心して目を閉じられます。
寝る前に寝床をひと目で見回す
寝かせる前に、ベッドや布団の周りをぐるりと確認します。ひも状のものや小さなものが落ちていないかを見るだけです。数秒の習慣ですが、心の落ち着きにつながります。
起きたときの対応をゆるく決めておく
起きたらまずトントンしてみる、それでも泣くなら抱っこ、と流れをゆるく決めておきます。夜中に頭で考えなくて済むぶん、あなたの負担が少し軽くなります。
部屋を暗く静かに保つ
夜中に対応するときは、明かりをできるだけ抑えます。強い光を浴びないほうが、赤ちゃんもあなたも、そのあと再び眠りに戻りやすいと感じることがあります。
音の環境をいつもと同じにする
いつも流している音や、静かな音楽をそのまま続けると、赤ちゃんにとって「変わらない安心」になることがあります。私も寝かしつけの音を毎晩同じにしていました。効く・効かないというより、いつもと同じ、という感覚を大事にしていました。
あなたの休息もセットで考える
夜がつらい日は、翌日の予定をひとつ減らします。昼に少し横になる、家事を後回しにする。赤ちゃんのケアと同じくらい、あなたの休息も予定に入れてあげてください。
それでも眠れない夜のあなたへ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。寝床を整えても、対応を決めても、うまくいかない夜はきっとあります。赤ちゃんは、こちらの都合どおりには眠ってくれません。そういうものだと分かっていても、疲れていると涙が出そうになりますよね。
そんな夜は、うまくやろうとしなくて大丈夫です。抱っこしたまま座って、ただ時間が過ぎるのを待つ日があってもいい。私も、何もできないまま朝を迎えた日が何度もありました。それでも、子どもは少しずつ大きくなっていきました。今夜のあなたのがんばりは、ちゃんと積み重なっています。
寝返りの時期は、いつか通り過ぎます。今は先が見えなくても、この夜も、確かに前に進んでいます。どうか、自分を責めないでください。眠れるときに、少しでも眠ってくださいね。あなたが休めますように。
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